下宝沢 蔵王大権現(山形県山形市)―3mを超す大迫力の蔵王権現

寄木造, 神仏習合, 地方仏, 仏像, 山形県

下宝沢蔵王大権現前の道

山寺から2つほど峰を超えた南側に下宝沢(しもほうざわ)という地区がある。ここはかつては蔵王山へと向かう参道だった。今では表ルートではない道になったが、やはり今でも蔵王山へと向かう道がある。

その道を山へと進んでいくと、鳥居と「蔵王大権現」と書かれた石碑が道端に現れる。

下宝沢蔵王大権現入口

鳥居をくぐってゆるやかな坂を上がると、奥には蔵があり右手には立派な民家がある一般の家の中庭に入ったかのような気持ちになるが、この蔵の中に、お目当ての蔵王大権現がいる。

蔵王大権現の入る「蔵」のようなお堂

管理人の方に許可をいただいて「蔵」を開けていただく。

中に入ると、正面に立派な厨子のようなものがあり、幕の下に大きな足だけが見える。すでに巨大さがこれだけでも十分に伝わってくる。しかしそこからは足以外は全く見えない。

蔵王権現の足

厨子のすぐ前まで行き、下から覗くようにすると、巨大な蔵王権現がカッと目と口を開いて私を見下ろしていた。思わず「うわぁぁぁ!」と声を挙げてしまう。

 

蔵王権現立像 像高3.64m 桜材

蔵王大権現

とにかく大きい!

下から覗きこむように見上げるという状態がまた演出効果を高めているとも言えるが、それにしても大きい。

3つの目には玉眼が入っているようだ。身体は青ではなく黒い。身体にまきついている条帛だけではなく、振り上げた独鈷杵まで赤い。

腕も足もかなり太く、迫力満点だ。

Shimohozawa_07

 

蔵王権現の足

昨年秋に蔵王権現の本家・金峯山寺(奈良県吉野)の7mを超える超巨大な3体の蔵王権現と向き合ってきた。さすがに本家はものすごかった。あちこちでいろいろな蔵王権現に会うが、本家・金峯山寺を除けば、この蔵王大権現ほどの迫力をもった蔵王権現はいないかもしれない。

金峯山寺像もそうだが、蔵王権現と言うと斜め下あるいは正面を見据えている。しかしこの像は完全に真下を見下ろすように作られている。お蔵のようなお堂に窮屈に厨子に入り、仕方なく下から見上げるしかないような状態になっているのかと思ったが、実はもともと現在のように下から見上げるように作られているのかもしれない。

蔵王大権現

説明板を読んでも、この像がどんな時代のものなのか詳細はよくわからなかったが、この像には会う価値がある。山寺に行くならば、ぜひこの蔵王権現にも会いに行かれることをお薦めしたい。

 

下宝沢 蔵王大権現

山形市大字下宝沢614
TEL:023-629-2997(拝観は予約が望ましい)
拝観料:志納
駐車場:鳥居をくぐって登ったところに置くことができる(無料)
※管理人の方の私有地ですので、連絡して確認