仏師– category –
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光久寺(長野県安曇野市)—妙海による最初期の日光・月光菩薩像
「仏師屋」と聞くと、何だかちょっとした違和感のようなものを感じたりもするだろうか。 「仏師」とは、彫刻をする中で特に仏像を専門的に彫る人のことである。日本における仏師といえば、鎌倉時代の運慶を代表とする慶派が有名であるが、もちろんそれ以前... -
中禅寺(長野県上田市)— 緑に包まれる中部地方最古の御堂に静かに佇む薬師如来と神将像
前エントリで、千曲川流域には「平」と呼ばれる河岸段丘の形成した平地状の地形がいくつもある、ということを書いたが、今回のスタート地である佐久平から北西へ進むと、上田市を中心とする上田平がある。上田平は武田信玄と村上義清が対決した上田原の合... -
「観音の里の祈りと暮らし展Ⅱ—びわ湖・長浜のホトケたち—」(東京都・東京藝術大学美術館)(後編)
(前編より) 上野・東京藝術大学美術館では、2016年8月7日(日)までの日程で、滋賀県長浜市の「観音の里」から、40体以上もの仏たちが集まった特別展「観音の里の祈りとくらし展Ⅱ—びわ湖・長浜のホトケたち—」が開かれている。 滋賀県は国宝を含む国指定... -
「祈りの道へ -四国遍路と土佐のほとけ-」展(東京都・多摩美術大学美術館)③
※すべての画像は本特別展監修者より提供を受け、掲載の許可をいただいています。(転載、複製は禁止です) 特別展公式サイト(監修者、学芸員のブログもご覧いただけます) http://www.tamabi.ac.jp/museum/inorinomichihe/ (①、②よりの続... -
「祈りの道へ -四国遍路と土佐のほとけ-」展(東京都・多摩美術大学美術館)②
※すべての画像は本特別展監修者より提供を受け、掲載の許可をいただいています。(転載、複製は禁止です) 特別展公式サイト(監修者、学芸員のブログもご覧いただけます) http://www.tamabi.ac.jp/museum/inorinomichihe/ (①よりの続き) さて、... -
「祈りの道へ -四国遍路と土佐のほとけ-」展(東京都・多摩美術大学美術館)①
※すべての画像は監修者よりの掲載の許可を得ており、複製、転載を禁じます。 特別展公式サイト(監修者、学芸員のブログもご覧いただけます) http://www.tamabi.ac.jp/museum/inorinomichihe/ 四国というのは自分としてはずいぶんご無沙汰... -
弥勒教会(茨城県笠間市)— ゴージャスな衣紋をまとった堂々たる弥勒仏立像
関東一都六県のうちの一つである茨城県というと、水戸納豆と水戸黄門のイメージが強い場所であろう。その水戸黄門はドラマの影響もあり、勧善懲悪のスターのように考えられているが、少なくとも仏教にとってはそうした存在ではなかった。菊蓮寺のエントリ... -
西念寺(奈良県天理市)— 宿院仏師の凜々しくも美しい長谷寺式十一面観音
宿院仏師。仏像好きでも、この名前をあまり耳にしたことがない人は多いだろう。かく言う私もつい最近まで全く知らなかった。 宿院というのは地名であり、現在の奈良の宿院町、奈良女子大学の南のあたりのことである。もともとは藤原氏のための春日...