弘仁・貞観時代– category –
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楽法寺(茨城県桜川市)— 引き込まれる異質な雰囲気の雨引観音
日本には数多くの巡礼というものがあるが、お遍路さんと並んで最も著名なのが百観音巡礼であろう。近畿地方一帯の33カ所(西国三十三観音)、埼玉県の秩父の34か所(秩父三十四観音)、そして関東地方一帯の33カ所(板東三十三観音)と、合わせて100の札所... -
観音の里の祈りとくらし展 (東京藝術大学大学美術館)
湖北、という言葉を聞くと、いつもほんわか暖かいものが胸に広がる。かつては実家に帰省するたびに車を走らせ、関ヶ原から伊吹山の南麓を通っては湖北へと通っていたものだ。 滋賀県、琵琶湖の北西・湖北の地は「観音の里」と称されるように、平安時代の観... -
願興寺(岐阜県可児郡御嵩町)— かつての繁栄を物語る素晴らしき仏像群
岐阜県はかつては文化薫る街道沿いの街であった、と、このブログでも繰り返し書くということは、つまりそれは今は昔ということの裏返しでもある。今回取り上げる可児(かに)郡にある中山道の宿場であった御嵩(みたけ)や、信長の重臣・森可成の居城とし... -
安産寺(奈良県宇陀市室生区)― 住民とともにある地蔵菩薩の心
奈良の中央の東部あたりの山間のお寺というと、長谷寺と室生寺がセットで紹介されることが多い。しかし桜井市から初瀬川に沿って東へと山へ入って行くと、長谷寺への入口はすぐに現れるが、そこから先はかなり遠く、室生寺はかなり奥だ。 室生寺は私が最も... -
新薬師寺(奈良県奈良市)本堂の屋根で鳴くアオサギ 〜 人もまばらな室生寺へ(奈良県宇陀市室生区)
奈良旅最終日は、まず新薬師寺へ。こちらも執金剛神の前回のご開帳の時に訪れて以来なので3年ぶりだ。 新薬師寺には個人的に思い出がある。このお寺にはかつて、宿坊があった。本堂に向かって左奥の庫裏のところの奥のふた間ほどで泊まることができたのだ... -
山梨県立博物館(山梨県笛吹市)―「山梨の名宝」展
東京も多摩地区に住んでいると、山梨県は近い。渋滞さえなければ車でも電車でも1時間弱ほどで、南アルプスの峰々に見下ろされるような広々とした甲府盆地へと下っていくことができるだろう。 山梨には数多くの素晴らしい仏像がいる、ということは折にふれ... -
大善寺(山梨県甲州市)―ぶどうを持った平安時代の薬師如来と日光・月光菩薩
山梨県には素晴らしい仏像が多い、ということは、前回の大聖寺、その前の福光園寺のエントリでも取り上げたとおりであるが、甲府盆地の東の端、ワインで有名な勝沼にも、素晴らしい仏像を多く所蔵する古刹・大善寺がある。 大善寺の本尊は薬師如来であり、... -
立石寺(山形県山形市)―50年に1回のみのご開帳、堂々たる薬師如来
今年、山形がアツいのは、間違いなく立石寺、通称・山寺のご本尊である薬師如来が50年に1回の開帳を迎えるためである。慈恩寺の開帳もこの開帳に合わせたものだろう。 4月末の開帳スタートから、どのくらいの混雑なのか気になってニュースやツィートなどを...