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平安時代智満寺(静岡県島田市)— 存在感溢れる個性豊かな千手観音
静岡県には新幹線や東名高速が通り、東京から西へと向かう人たち、もしくは西から東京へと向かう人たちの多くが通る場所である。かつては東海道という大動脈が通っていたのと同様、今も日本の交通の中核を為す地域であろう。静岡県は東西に非常に長く、東... -
平安時代地福院(静岡県河津町)— 破損しつつも女性らしき暖かさと美しさを感じさせる吉祥天
南伊豆の河津と言えば、何と言っても河津桜であろう。ソメイヨシノなどの桜よりも1ヶ月以上早く、梅と同じくらいのタイミングで咲き誇るピンク色の濃い桜で、とてもきれいだ。ソメイヨシノは人工的な交配により作り出されたとの説が有力なのだそうだが、河... -
平安時代安養寺【その2】(東京都日野市)— 藤原期の阿弥陀如来と不思議な大日如来立像
※安養寺【その1】はこちら新選組の鬼の副長・土方歳三は、私の住む東京都日野市出身である。その菩提寺が、その名も知られた高幡不動金剛寺であり、ここには丈六の平安仏である不動明王坐像および二童子像が安置されている。そして高幡不動から浅川を渡っ... -
平安時代「祈りの道へ -四国遍路と土佐のほとけ-」展(東京都・多摩美術大学美術館)③
※すべての画像は本特別展監修者より提供を受け、掲載の許可をいただいています。(転載、複製は禁止です)特別展公式サイト(監修者、学芸員のブログもご覧いただけます)http://www.tamabi.ac.jp/museum/inorinomichihe/ (①、②よりの続き)&n... -
一木造「祈りの道へ -四国遍路と土佐のほとけ-」展(東京都・多摩美術大学美術館)②
※すべての画像は本特別展監修者より提供を受け、掲載の許可をいただいています。(転載、複製は禁止です)特別展公式サイト(監修者、学芸員のブログもご覧いただけます)http://www.tamabi.ac.jp/museum/inorinomichihe/ (①よりの続き)さて、いよ... -
平安時代「祈りの道へ -四国遍路と土佐のほとけ-」展(東京都・多摩美術大学美術館)①
※すべての画像は監修者よりの掲載の許可を得ており、複製、転載を禁じます。特別展公式サイト(監修者、学芸員のブログもご覧いただけます)http://www.tamabi.ac.jp/museum/inorinomichihe/ 四国というのは自分としてはずいぶんご無沙汰してい... -
甲信越地方無量寺(長野県箕輪町)— 衣紋美しき阿弥陀如来
伊那谷は馴染みが深い。子どもの頃から山好きな両親とともに長野へはしょっちゅう訪れていて、松本や霧ヶ峰、北アルプスへと出かけてきた。そのためには愛知から中央道を走り、伊那谷を走ることになる。かつては長野道がなかったので、伊北インターチェン... -
甲信越地方合原阿弥陀堂(長野県下條村)— 素朴で穏やかな藤原期の阿弥陀如来
長野県は近畿からすると決して近くはない場所であり、非常に山深く谷も深い。しかし、人の往来、文化の往来、という意味では、かつての信濃の地は現在とは違う。現在の大動脈は太平洋側の東海道であるが、江戸までの東海道は大河あり海ありの難所続きであ...